再生資源利用促進計画書とは|500m3・200tの基準と記載7項目
公開日: 最終更新日: 直感日報 編集部

再生資源利用促進計画書は「搬出」用の計画書で、建設発生土 500m3・コンクリート塊等 200t が作成ラインです。実施書に書く数量は、日々の搬出・搬入記録の累計でしか作れません。
この記事でわかること
- 促進計画書(搬出)と利用計画書(搬入)の閾値の違いと、根拠になる 2 つの省令
- 令和 5 年 1 月・5 月・令和 6 年 6 月の 3 段階改正で加わった義務(現場掲示・確認結果票・受領書・5 年保存)
- 記載 7 項目、様式と提出方法、実施書の数量を日々の記録から作る手順
再生資源利用促進計画書とは — 「搬出」用の計画書で、500m3・200t が作成ライン【早見表】
促進計画書は、建設発生土 500m3 以上、またはコンクリート塊・アスファルト・コンクリート塊・建設発生木材の合計 200t 以上を搬出する工事で、元請が着工前に作る計画書です。似た名前の「再生資源利用計画書」は逆向きで、土砂や砕石を搬入する側の計画書です。
| 書類 | 向き | 対象になる工事(閾値) | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 再生資源利用促進計画書(実施書) | 現場から搬出 | 建設発生土 500m3 以上 / コンクリート塊・アスファルト・コンクリート塊・建設発生木材の合計 200t 以上 | 指定副産物省令 第 8 条第 1 項 |
| 再生資源利用計画書(実施書) | 現場へ搬入 | 土砂 500m3 以上 / 砕石 500t 以上 / 加熱アスファルト混合物 200t 以上 | 再生資源省令 第 9 条第 1 項 |
閾値は搬入と搬出で別々に判定します。掘削土を 500m3 以上出し、再生砕石を 500t 以上入れる工事なら 2 種類とも作ります(指定副産物省令 第 8 条・再生資源省令 第 9 条・e-Gov・2026-08-16 確認)。
工事完了後は実績を「実施書」に記録し、発注者から請求があれば報告します。本記事はこの 2 枚を通しで扱います(建設リサイクル法の届出は別の手続です)。
根拠は資源有効利用促進法の 2 つの省令 — 令和 5 年 1 月・5 月・令和 6 年 6 月の 3 段階改正で何が増えたか
現在の義務は、令和 4 年 9 月公布の政省令改正を起点に、令和 5 年 1 月・5 月・令和 6 年 6 月の 3 段階で積み上がったものです。改正前の数値(土砂 1,000m3・保存 1 年)のページも検索上位に残っているため、年表で現行を押さえます。
| 施行日 | 増えた義務・変わった数値 |
|---|---|
| 令和 5 年 1 月 1 日(第 1 弾) | 建設発生土の対象 1,000m3 → 500m3 以上 / 保存 1 年 → 5 年 / 作成後速やかに発注者へ提出・説明 / 現場の見やすい場所に掲示(ネット公表は努力義務)/ 発注者請求時の実施状況報告 / 虚偽記載の禁止 / 勧告・命令の対象を施工金額 50 億円 → 25 億円以上に引下げ(政令) |
| 令和 5 年 5 月 26 日(第 2 弾) | 建設発生土 500m3 以上の搬出は、搬出先が盛土規制法の許可地等かを事前確認し確認結果票を計画に添付・現場掲示 / 土壌汚染対策法の手続確認 / 搬出先に受領書の交付を求め、計画と一致確認して写しを 5 年保存 / 運搬事業者への計画通知 |
| 令和 6 年 6 月 1 日 | 搬出先から更に他へ搬出された場合、最終搬出先まで確認した書面を作成・5 年保存(国・地方公共団体の管理地、他の工事現場、登録ストックヤードは除外) |
出典は国交省の改正概要と制度説明資料です(国土交通省 建設業課「資源有効利用促進法の政令及び省令の改正について(概要)」令和 4 年 9 月・「建設工事から発生する土の搬出先の明確化等」令和 6 年 6 月更新・2026-08-16 確認)。いずれも施行日以後に契約する工事から適用され、契約日で新旧が決まります。
指定副産物省令は令和 8 年 4 月 1 日にも改正されました。ただし根拠条文の番号整理で、閾値・記載事項・保存期間に変更はありません(e-Gov で現行版と直前版を照合)。
記載事項は条文で決まっている — 促進計画書 7 項目・利用計画書 8 項目
促進計画書の記載事項は、指定副産物省令第 8 条第 2 項に列挙された 7 項目です。
| 号 | 促進計画書(搬出用)に書く事項 |
|---|---|
| 1 | 元請(発注者から直接請け負った工事は発注者と元請)の商号・名称・氏名 |
| 2 | 工事現場に置く責任者の氏名(第 9 条の管理体制) |
| 3 | 種類ごとの現場内利用量と、搬出先(再資源化施設・他の工事現場など)への搬出量 |
| 4 | 種類ごとの搬出先の名称・所在地 |
| 5 | 種類ごとの再生資源利用促進率(発生量に対する、現場内利用量 + 搬出量のうち再生資源利用量の割合) |
| 6 | 計画の作成日または変更日 |
| 7 | その他 指定副産物に係る再生資源の利用促進に関する事項 |
搬入用の利用計画書は再生資源省令第 9 条第 2 項の 8 項目です。数量側が「建設資材ごとの利用量 / うち再生資源の利用量 / 搬入元 / 再生資源利用率」に変わります。
数量欄の書き方は国交省の現場掲示様式が具体的です。「①発生量 = ②現場内利用量 + ③現場外搬出量、④再生資源利用促進量、利用促進率 =(②+④)÷①」を搬出先ごとに小数点第三位まで書きます。
建設発生土は地山 m3、コンクリート塊などは t で表します(前掲 国交省 制度説明資料)。実施書では同じ区分ごとに完了時の実績値を書きます。
数量の記録先は、紙でも表計算でも構いません。ただ、スマホから 15 秒で提出できる日報アプリの直感日報(建設・店舗など現場チーム向けの日報管理サービス)に搬出量の項目を置いておくと、累計がそのまま実施書の原本になります。
日報が「書くのも読むのも」速くなる。スマホから 15 秒で提出。数値は設定ゼロで自動集計。クレジットカード不要で 14 日間試せます。無料で 14 日試す →400 円/人/月・最低 5 名から様式と提出方法【国交省 Excel・コブリス・プラス・発注者別】
様式は国交省配布の Excel「再生資源利用[促進]計画様式(建設リサイクル報告様式兼用)」が基本で、公共工事では発注者が指定する方法で作成・提出します。配布ページ(国土交通省 建設リサイクル報告様式)には様式 v2.1(2024 年 7 月公開)・記入内容チェックツール(実施書用)・記入例・Q&A があります(2026-08-16 確認)。
もう 1 つの入口が建設副産物情報センターの「コブリス・プラス」です。計画書データは着手時に受注者が発注者へ提出する計画書、実施書データは完了時に提出する実施書の作成に用いると定義されています(コブリス・プラス サービス条件・2026-08-16 確認)。
発注者ごとの上乗せ運用もあります。高知市は数量の大小に関わらず工事請負代金額 100 万円(税込)以上で提出を義務付け、コブリス・プラスで作成して施工計画書と併せて出させています(高知市 技術監理課・2025-07-15 更新・2026-08-16 確認)。
福島県のように共通仕様書と様式番号(様式 1・様式 2)で位置づける発注者もあります(福島県・同日確認)。閾値未満でも提出を求められる例があるため、受注工事の特記仕様書を最初に確認してください。
建設発生土 500m3 以上なら追加でやること — 確認結果票・受領書・最終搬出先の確認
建設発生土を 500m3 以上搬出する工事では、計画書に加えて「事前確認と確認結果票」「受領書の回収と突合」「最終搬出先までの確認」の 3 つが元請の仕事になります。根拠は指定副産物省令第 8 条第 3〜7 項と第 6 条です(前掲 e-Gov)。
- 事前確認と確認結果票(第 8 条第 3・4 項): 計画作成前に、土壌汚染対策法の届出と搬出先の盛土規制法の許可・届出を確認し、結果を確認結果票にする。計画書の一部として発注者へ提出・現場掲示し、運搬を行う者にも通知する(第 6 項)
- 受領書の回収と突合(第 6 条第 1・2 項): 搬出したら速やかに搬出先の管理者に受領書の交付を求め、搬出先名称・所在地が計画と一致することを確認して、写しを完成日から 5 年保存する
- 最終搬出先までの確認(第 6 条第 3 項): 搬出先から更に他へ搬出されたときは、その先も同じ事項を書面にして 5 年保存する(国・地方公共団体の管理地、他の工事現場、登録ストックヤードは対象外)
受領書の記載事項は条文で 5 つです。搬出先の名称・所在地、搬出先の管理者の商号・名称・氏名、搬出元の名称・所在地、搬出量、搬出が完了した日を書きます。
搬入する側になれば、逆に自分が搬入元へ受領書を交付します(再生資源省令第 5 条)。搬出先の適正判断は元請の責任行為で、細部は国交省「確認結果票作成に当たっての解説」(令和 7 年 3 月更新版)に沿ってください。
実施書の数量は日々の搬出・搬入記録の積み上げ — 完了後にまとめては書けない
実施書に書く発生量・現場内利用量・搬出先別の搬出量・利用促進率は、工事期間中の搬出・搬入を毎日積み上げた累計でしか作れません。完了後に記憶や請求書の束からさかのぼる方法では、搬出先別・種類別の内訳が再構成できません。
- 日々の日報に、種類ごと(第一種〜第四種建設発生土、コンクリート塊など)・搬出先ごとの搬出量を記録する。土砂はダンプ台数 × 積載量から地山換算した m3、コンクリート塊や搬入した再生砕石は t
- 累計を追い、500m3・200t のラインや計画量・搬出先との乖離を確認する
- 搬出のたびに受領書を回収し、搬出量・完了日を日々の記録と突き合わせる
- 完了時に種類ごとの発生量・現場内利用量・搬出量を集計し、利用促進率を出して実施書へ転記する。請求があれば報告し、5 年保存する
条文上の理由もあります。第 8 条第 7 項は、搬出量・搬出先に変更が生じたら速やかに計画を変更し発注者へ報告するよう求めています。
日々の数量がなければ、「計画量を超えた」「搬出先が変わった」と気づくのが完了後になります。
工程・出来高で同じ構図を扱った工事履行報告書の書き方の記事と出来高報告書の書き方の記事も参考になります。
現場掲示・発注者への説明・5 年保存 — 提出して終わりではない義務
計画書は出せば終わりではなく、発注者への説明、現場掲示、完成後の実施状況の記録、5 年保存までが元請の義務です。指定副産物省令第 8 条は次の 5 つを定めています(前掲 e-Gov)。
- 作成後速やかに計画(確認結果票を含む)を発注者に提出し、内容を説明する(第 5 項)
- 工事現場の公衆の見やすい場所に掲げる。映像面表示でもよく、ネット公表は努力義務(第 8 項)
- 完成後速やかに実施状況を記録し、請求があれば発注者に報告する(第 9 項)
- 虚偽の記載をしない(第 10 項)
- 完成日から 5 年を経過する日まで保存する(第 11 項)
搬入側の再生資源省令第 9 条にも同じ構造があります。取組が著しく不十分な事業者への勧告・命令は、令和 5 年 1 月の政令改正で対象が施工金額 25 億円以上に広がりました(前掲 国交省 改正概要)。
工事書類全般の保存年数は作業日報の保存期間の記事に整理してあります。
よくある質問
Q1. 民間工事でも必要ですか?
必要です。省令の義務は「発注者から直接請け負った建設工事事業者及び自ら施工する建設工事事業者(元請建設工事事業者等)」にかかり、公共・民間の区別はありません。民間建設工事標準請負契約約款にも、施工前に計画を発注者へ提出・説明する旨の注記が令和 4 年 9 月に加わりました(前掲 国交省 制度説明資料)。
Q2. 土砂が 500m3 未満でも計画書を出す必要はありますか?
省令上の作成義務はありません。ただし発注者の運用で提出を求める例があり、高知市は工事請負代金額 100 万円(税込)以上なら数量に関わらず提出を義務付けています(前掲 高知市)。受注工事の特記仕様書で確認してください。
まとめ: 次にやること
- 特記仕様書で、提出の要否と方法(国交省 Excel かコブリス・プラスか)を確認する
- 種類別・搬出先別の搬出量・搬入量を日々の日報に記録し、受領書と突き合わせる
- 完了時に累計から実施書へ転記し、計画書・実施書・受領書を完成日から 5 年保存する
2 番目を続けるには、記録の置き場が現場のスマホにあることが要ります。直感日報が担うのは、日々の数量の記録・集計・CSV 出力までです。
計画書・実施書・確認結果票・受領書の様式作成、利用促進率の計算、コブリス・プラスへの登録、発注者への提出や現場掲示はできません。
その範囲でも、搬出土量(地山 m3)・ダンプ台数・搬入量(t)などの数値項目は設定ゼロで自動集計されます。CSV エクスポートで期間分を一覧にすれば、実施書への転記や受領書との突合の原本になります。
仕組みは日報の集計を自動化する記事とCSV エクスポートの記事にまとめました。
関連記事
- 出来高報告書の書き方の記事 — 数量を日々の記録から積み上げる同じ構図
- 現場日報の書き方の記事 — 数量の原本になる日報の基本の型と例文
- 工事写真の管理の記事 — 搬出状況の写真を日報と一緒に残す
搬出量・搬入量も、日報に書けば自動集計。スマホから 15 秒で提出。数値項目は設定ゼロで集計され、CSV でそのまま実施書の原本になります。無料で 14 日試す →クレジットカード不要・400 円/人/月・最低 5 名から
※ 本記事は一般的な情報の提供を目的としています。計画書・実施書の様式・提出方法・提出対象は発注者ごとに異なり、搬出先の適正確認や関係法令の手続は元請の責任で行うものです。実際の工事では当該工事の契約書・特記仕様書・提出書類要領と現場ルール・関係法令を優先し、疑義は監督員・発注者・所管の都道府県等にご確認ください。